Condensed from The Scotsman: Masters of their remix リミックスの達人たち http://www.thescotsman.co.uk/index.cfm?id=59887 Andrew Eaton  Nick Hallamが宿泊しているGalwayのホテルの外は、雨が降っている。彼は自分の ノイローゼについて語っているので、まさにぴったりの雰囲気だ。「いや、ノイ ローゼと言うものが何であれ、『君にはそんな兆候はないよ』とみんな言うけど、 絶対に何かがあったはずさ。思うに、僕はちょっとばかり働きすぎたんだ」と、 39歳のDJ兼ミュージシャンの彼は語る。  ほとんどの人がStereo MCsの創始時からのメンバーであるHallamを形容するのに 「働きすぎ」という言葉は使わないと思う。5月28日にリリースされるニュー アルバム「Deep Down and Dirty」は、批評家に絶賛された1992年の作品「Connected」 以来の久しぶりの作品だ。Galwayには、7年ぶりのツアーの一環として訪れている。 2週間前、Hallamと、同じStereo MCs創始時からの仲間であるRob Birch(39)は、 ヨーロッパ中のメディアから100を超えるインタビューを受けた。どのインタビュー においても最初の質問はこうであったと、彼は悲しそうに振り返る。「この8年もの 間、あなた方は何をやってきたのですか?」  オフィシャルな返答は「充電していたのさ」ということになっている。しかし 真実は、ノイローゼが大いに関係していた。それはアルバム「Connected」の プロモーションのために2年を費やして故郷のNottinghamに戻ってから、まもなく 発症した。彼らはU2とツアーをし、イギリスのヒップホップ勢(彼らはこの レッテルを嫌っている)として初めて、アメリカのシングルのtop40に登場した。 その後、物事は悪い方向に転がった。  「2年間も起きる時間や乗る飛行機を指定されてみろよ」とHallamは言う。 「家に帰ると、隣人が普段どおりに生活しているんだよ。ちょっとばかり喪失感を 覚えたね」  今思うと、U2のようなビッグなバンドと一緒にツアーをするんじゃなかったと 彼は振り返る。「4日ごとに10万人を相手にプレイして、それ以外は暇なんだよ。 そうすると今までの人生での問題をほじくり返して気を散らすようになるんだよ」 Hallamは結局飽きて、ホームシックにかかったという。「今住んでいるところは 11年間暮らしてきたけど、そこでうろうろしたり店に入ったりしていたんだ。それが 自分には気分がいいんだ。ほんの小さな場所なんだけどね」