From Newsobserver.com: U2's Bono Finds an Ally in Helms U2のボノ、Helmsと同盟を結ぶ http://www.newsobserver.com/thursday/front/Story/224415p-216605c.html By JOHN WAGNER, Washington Correspondent ワシントン − 時折、政治家は神秘的な行動をとる(moves in mysterious ways)。 例えば、ノースカロライナ出身の超保守派のシンボルであるJesse Helms上院議員と 超格好良いロックバンドU2のリードシンガーのボノが水曜日に結んだ、最も考え にくい同盟である。  午後5時半の少し前、ボノは数人の同行者と共にDirksen上院議員事務所ビルの 長い廊下をふんぞり返って歩き、Helmsのオフィスに入って行った。このアイリッシュの シンガーは無精髭を生やし、濃緑のスーツを身に付け、白いシャツのすそを出し、 トレードマークのサングラスを掛けていた。  40歳のボノが現れ、彼と78歳のHelmsは互いのことを賞賛し合った。  30分の議論は、ボノが昨年中戦ってきた貧しい国々の国際債務の救済についての ものであった。ボノはその一連の活動の中でローマ法王ヨハネ・パウロ2世にも 会っている。ボノは、今週連邦議会に出向き、できるだけ多くの議員と同盟を組む 意向であることを話した。  「Helms上院議員とはいくつか意見が同じにならなかったものもあるけど、彼が 一筋縄に行かない人物であることは百も承知だし、俺の方でもこの事に関しては ヤワな友人は必要ないんだ」と彼は言った。  上院外交委員会の議長でもあるHelmsは、途上国がIMFや国際銀行に負っている 非常に多額の債務を免除するというアイデアを支持するようになった。いくつかの 条件はあるが。  「私は独裁者がカネを自分のポケットに入れないように、何かしらの充分な保護 機能を設けるべき、とだけ思っています」と彼は言った。  Helmsは、ボノの意見を聞く場を持つことができて満足であると語った。  「彼のことなんて、見たことも聞いたこともなかったのです」とHelmsは認めた。 「しかし今日、私のオフィスの女性達が彼についていろいろ教えてくれたのです。 ・・・彼には感銘を受けました。彼は私の想像を超える深みを持った人物でした。 彼はアフリカの飢える人々のために何かするために神に導かれたのでしょう」  実際にボノは、貧しい国々が抱える返済できそうもない負債の帳消しを推し進める 活動者の連合体Jubilee2000の、最も頻繁に現れるスポークスマンになった。この 連合体は、これらの負債のレベルは度を越しており、医療、教育、衛生設備などの 基本的な投資さえもできないということを主張している。  例を挙げると、ザンビアの1人あたりの負債額は708ドルになる。しかし、これは 平均年収の2倍以上の金額である。  ボノはかつて、この連合体との関わりがU2のニューシングル「Beautiful Day」を 生む土壌になったと語った。  水曜日、会談の後に彼はHelmsのオフィスにしばらく留まることになった。10数人の オフィスのスタッフが彼と写真を撮るために列を作っていたからである。